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啓示を狙う啓示泥棒。細目横目の男に注意/龍明小説2-12

『龍明小説2-11』からの続き



龍明小説2-12




 この時期、銀白文は油がのっていた。信者たちの間に何かわからない期待感が高まりつつあった。

 そしてついにある現象が起こった。篤実な信徒33人が参加する野外集会の最中に聖霊が降臨し、銀牧師の所にイエス・キリストが現れたというのだ。


 その時から銀師は、朝鮮を新しく神に選ばれた国として、その明白な役割について一連の啓示を受けはじめた。
「あなたはイスラエルである」との御託宣が下ったので、それは何を意味するのか神に尋ねたところ、「あなたは将来、新しい教えを世界中に広める使命がある」との答えを受け取ったという。


 彼は後に著書でこう説明している。
『1946年3月2日、朝鮮の京畿道のガンサン山で、11時23分から12時まで、私は直接姿を現したイエス・キリストに会いました。そしてイエス様の前で、キリスト教根本原理の本を書くことを約束しました。』


 銀白文師が啓示を受けた、イエス・キリストから使命を託されたという話が広まるに連れて、再臨の主は彼ではないかと周囲でささやかれるようになった。とりわけ信者たちは、師が再臨のメシアだと信じ始めた。

 それによっていかに人々が彼を畏敬し、屈服するようになったか。師の言うことを簡単に信じ、従うようになっていったか。こうも違うものかと龍明は内心驚きながら、横目でジッと見ていた。


 啓示の話で銀牧師の元に集まってきたのは、人々の崇敬・屈服の念だけではなかった。金銭に関してもそうだった。献金や献品が明らかに増えたのだ。

 ある婦人信者の政治家の夫が首相になり、彼に献品したものがすごかった。敗戦で撤退した日本の残留資産である、石鹸香水製造の仁川エギョン社が工場もろとも銀師に譲渡され、その利益はイスラエル修道院の資金になった。


ー啓示の証があるのとないのでは、こうも結果が違うものなのか。
 龍明は、エンピツを舐め舐めいろいろ書き留めて、将来のため何事かを学んでいた。
      


(つづく)



参考文献/サイト
https://www.tparents.org/Library/Unification/Books/Sm-Early/Chap05.htm
https://tragedyofthesixmarys.com/kim-baek-moon-talked-sex-with-god/
など




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コメント

洗礼者ヨハネ的立場
金百文が洗礼者ヨハネ的立場にその時はなってたよね
ポツンと一軒家ならぬ、
白装束さんの「ポツリと一件コメント」は、立場に距離があるだけに、それを測ろうとすると、ポツンと一軒家を探しに行くらい面白く、長くなりそうなので、そのうち記事でコメントさせていただきたいと思います。よろしく。

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