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文ノ青少年、妄想爆発/龍明小説1ー5

『龍明小説1ー4』からの続きです。


龍明小説1ー5


 龍明は興味津々だった。啓示で指名される人はいわば神に選ばれし者だ。ぼくが選ばれないはずがない、と思った。

 ——そりゃぼくは普段はそんなに祈らないし、俗な場所にもよく出かけるが、秘密兵器がある。代表祈祷で熱烈に祈ったんだ。「神よ、我に、ソロモン王より大きな知恵を与えたまえ」と叫び、次は「使徒パウロよりも強い信仰を与えたまえ!」だ。最後の極めつけは「イエス・キリストよりも偉大な愛を持つ者にし、このかわいそうな国を救う者にしてください!」とやって、婦人たちをオンオン泣かせた男だぞ。熱祷少年だ。泣きの熱祷だ。神がいるなら目に留めないはずがないんだよ。


 自分が選ばれない気がまったくしないのだった。


 龍明が生まれた朝鮮は何百年も中国(清)の属国だった過去を持つ。日清戦争後は属国ではなくなったものの、自立を保てず、海を隔てた隣国日本に保護を求めて合邦になった。

 近代国家としての条件と内容がまるでない非独立地域であり、内情は貧しく民度は悲惨だったが、イエス教会では朝鮮人の再臨主によって全人類は完全に救われると説く。そして朝鮮は全世界に崇敬される魂の宗主国となると言うのだ。龍明は血が熱くなる思いがした。
 妄想は続く。
 ——啓示で示されるぼくの相手が誰かといえば、当然下宿家の姉妹だろう、そうに決まってる。姉はおっとりとした美人、妹はおきゃんで可愛らしい。どちらもいいなあ。どちらも好きでどちらか一方になんて決められない。うん、旧約聖書に出てくる選民のヤコブだって、レアとラケルという名の姉妹の両方を妻にしたじゃないか。

 そうだよ、そういうのは神の摂理として意味があるんだ。ぼくのお相手は両方だよ、それでいいのだ、為せばなる〜 何や? そう、あの時泣きの熱祷をしたぼくにリーおばさんは神の意志でも感じたのか、駆け寄ってきてぼくをギュ〜ッと、こう、ここを、こうしてギュッ ギュッ ギュ〜ッと抱きしめて……

 ああ、神の意志ということを考えてみると、家主のおばさんだって熱心な信者だ。あれだけぼくに良くしてくれるのだから、神のみ旨に心魂傾けるぼくの清い血を受ける権利が十分にある。旦那がいる既婚のおばさんはぼくの結婚相手にはならないけど、エデンの園でアダムと堕落したイブの象徴として、まずは姉妹の母親のおばさんを救ってあげるべきではないかな……

(つづく)

参考サイト:
https://www.tparents.org/Library/Unification/Books/Sm-Early/Chap02.htm
https://ameblo.jp/prophet3/entry-10792693328.html (後半)
など

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