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17 鶴の寿命 衝撃の最終回




 17 鶴の寿命 衝撃の最終回



【先回より)
ツルコ総裁:「ふん、努力次第よ、自己責任でしょ、いくらでもやり直せるでしょうよ」

電話の声(女信者):「やり直したいけど無理。悔しいけど無理!
今まで聞いてればいい気になって、私の最後の理想まで打ち壊す、あなたにはわからないわ! ぎゃぁ〜」

絶叫の余韻を残し、電話はプツリと切れた。///


辺りに不吉な静けさが漂った。
電話の声はどこかで聞いたことがあるような気がしたが、ツルコには思い出せなかった。

ツルコは口を開いた。
「皆さんはよほど霊的に曇っているようですね。基準がないあなたたちに独生女のことは分かりません。しかし唯一無二のその位相は、ずっと前から天において定まっているのです…」

スタジオ内に良い反応はなく、どこまでも白々とした雰囲気だ。
ツルコは初めて厳しい現実を垣間見たような気がした。

テレビ出演への注目度は、統一教会の恥部を暴露したからだ。
世間の統一教会への非難は、ますます高まっていた。
信者や元信者、二世等の関係者は、ショックだ、納得がいかない、責任問題だ…と声を上げ始めている。


ーあぁもう こんな所はもう沢山
 ええぃもう 私十分やったわよ
 この後はスイスとカリブ海だわ

「さあ、統一教会はもう終わりよ。
お父様のみことばと実践は、9割以上が本当でなかったんだから。
さあ皆さん、統一原理という名の偽原理に囚われないで。
美味しい食物だと思っても、釣り針と釣り糸が付いている。
もう釣り竿から自由になってください。
自分の人生を望みのままに生きていけばいいでしょうよ、
私に文句ばっかり言ってないでさ!」


(いまさら何を言ってるの?)
受話器を叩きつけた後、テレビ画面でその言葉を聞く佳代子はいても立ってもいられなくなった。
(ずっと御父母様のみ言葉を信じて、ここまでやってきたのに…)
彼女は統一教会の信仰を続けるうちに、自分でも知らずに強度の依存体質になっていた。

統一教会で飲み込んだものを全部吐き出してしまいたい。
だがそれらは、もう胸の奥の方に落ち込み、中央に我が物顔で鎮座して、微動だにしない。
こうなったら吐き気だけが本物だ。

もうどうにもならない
吐き出すのが無理なら、溶かしてしまいたい
妹のサヨは、総裁の生放送に付いて行くと言っていた
今から行けば間に合うだろうか
テレビ局の秘密の出入口に…

佳代子はいきなり立ち上がると、外出の支度を始めた。
彼女の心は、支離滅裂になっていた。


ふっと酒くさい匂いがした。
いつの間にか帰ってきたらしい夫がそこにいた。
相変わらず酔って、フキハラ*をしかけてくる。
「おい、何してやがる。ツマミでも作れ。役立たず。死ね」

*フキハラ:不機嫌ハラスメント

これまで夫に暴言を浴びせられると動悸がし、自分が足りないと萎縮して気を削り身を粉にして働いたが、今日は違った。

後にも先にもないことだったが、佳代子は
「知るかッ バカ!」と叫ぶと、
引き出しの奥から黒っぽい物体を取り出して、暴れかかってくる夫に突きつけた。
が、すぐそれをバッグに仕舞うと、すばやく身をかわして部屋から飛び出した。
乱暴に閉めたドアの向こうで、夫が何か喚いていた。

(あんたなんか殺さない。そんな価値もないんだから)
タクシー代ギリギリの全財産を入れたバッグには銃が入っている。
佳代子は大通りまで走った。


以前サヨに教えてもらったテレビ局の隠れた出入口の辺りに着くと、見知った顔の天正宮殿職員がいた。
「あれ、佳代さん、ずいぶん久しぶり。出迎えに来られたの? 総裁とサヨさん達、もうすぐ来られますよ」

しばらくすると向こうからツルコ総裁が、サヨに腕を支えられるようにしてやって来た。
反対側には警備職員が少し離れて付いていた。
みんな顔見知りだった。
佳代子は薄暗い場所から声をかけた。
「サヨちゃん、こっちこっち!」
「え? あっ…お姉ちゃん?!」
サヨが佳代子の方に近寄ろうとした。

その時、ツルコはハッと気づいた。
あの電話の声は、昔天正宮の女中頭だった日本人カヨだ。
ツルコはショックで丸く大きく口を開け、声のする方に目を向けた。

目と目が合ったその瞬間、佳代子の手元が自分を狙って閃光を発したのがわかった。

銃声、悲鳴、怒号、サイレンの音、
テレビ局の裏手は大騒ぎになった。


後の調べによれば、総裁の直接の死因はショック死の可能性が大きいという。

ネット上では、“あんな粗悪な銃で人が殺せるわけがない。鶴ノの寿命だったのだろう”とか、
“いや、仮に高性能の銃なら弾は高速で体内を貫通し傷は単純、命は助かることが多い。粗悪な銃だったからこそ却って体内の損傷が複雑、内臓がグサグサにやられて死に至ったのだろう” など、訳知り顔での不確かな論争が続いている。


ツルコ総裁を銃撃殺害したとされる趙佳代子容疑者。
「自分が危険人物になるとは思ってもみなかった。
本当に間違った申し訳ないことをしてしまったので、どんな罰でも受けるつもりです。
ただ自分がどうしてこんなことをしてしまったか、冷静になって見極めたい…」
という意味のことを関係者に語っているそうだ。

     (完)



この世界の片隅で 「悲しくてやりきれない」



羊文学「くだらない」








途中 にっちもさっちもいかなくなって、このままバックレようかとも思ったこともありましたが、なんとか完結しました。(皆様のおかげです)

うれしや〜 うれしや〜 これで自由だ(少しは)
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ハッ ハッ ハッ ハッ エンヤサッサ!

スイッ スイッ スイッ スイッ エンヤサッサ!(笑)




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