fc2ブログ

03 あの人は過ちとモラハラの限りを尽くし…




  03 あの人は過ちとモラハラの限りを尽くし…





次の訓読集会でのこと。
教団の草創期から文教祖に付き従ってきた長老が口火を切った。

「お母様、あなたがおっしゃる独生女、独り娘とは何なんですか。
メシアの妻をそう言うならば、再臨のメシアであるお父様が最初に結婚されたお方も独生女だったはずです。そして2番目の方も…。そうなれば独生女は何人もいて、独り娘ではないはずですが?」

ツルコは答えた。
「ほんとにあなた方は何も分かっていないのです。もちろん独生女は一人です。この私、一人に決まっています。産まれる前から証があります」

「しかし、それでは…」
長老は腑に落ちない顔をしている。

「……だからー そういう、私との聖婚以前の女性関係が間違いだったと言ってるの。私は結婚前からそのことを全部知っていたけど、どうにかしてあの人の過ちを解決してあげようと決心して結婚したんじゃないの。その後も過ちを犯す夫に忍耐して、苦労してきたんじゃないの。

「…で、その1番目、2番目、3番目なんたらという女たちは一体どうしたの。結局みんな逃げたじゃないの。ご立派な家庭を捨てて飛び込んできた女先生も、年寄り過ぎてとっくに死んじゃったし、アハハハ! 

「…オッホン、とにかく、私とは心構えが違うのよ。最初から違うのです。独生女だからです。

それを受けて、そばにいた神学教授がボソボソとした声で加えた。
「えー、それについては、神学的にも説明できますが、お母様はまだ時ではないとおっしゃり、明かしておられないのです」


(なに、お父様が罪を犯したと…?)
(なに、そんなこと言うか…?)
(言ったわよ、はっきり聞いた…)

会場がザワザワする中で、別の長老が口を開いた。

「『お父様はイエスの啓示により使命を引き継いだその時に独り子の資格を得た』とおっしゃいましたが、それ以前は独り子ではなかったのでしょうか。お父様は無原罪でお生まれになったのではなかったですか?」

ツルコは答えた。
「お父様はイエス様の使命を受け継いだその瞬間に再臨主、独り子の資格となったのです。生まれながらに、ではありません。だからあんなに何度も何度も間違いをしてしまったのではないですか。
「故郷に兄弟や姉妹があんなにたくさんいて、なんでお父様だけが無原罪の生まれでしょう。それに引き換え、この独生女は、3代が独り娘の血統です。えー、私が生まれるその前に…

ツルコ総裁が話し終わる前に、1人の信者が堪えきれなくなったていで口を挟んだ。
「確か、生前お父様は、“罪の血統の中から妻を選び、天の教育を与えて真の母に育てた” とおっしゃっていたと思うのですが…」

ツルコは厳しい顔でピシャリと言った。
「おだまり!」

それからゆっくり微笑んで、こう続けた。
「しかしまあ、いい機会でしょう。ここで皆さんに教えてあげます。

「確かに私たち夫婦の間に、そういう誤解が何十年もずっとあったことは事実です。今、私は言います。夫から教育を受けたことはありません。これまで何かを教えてもらったこともありません。

「教育は必要ないのです。私は最初から、天の原理や天の父母様の事情、宇宙の法則などを知っていた独生女だからです。はい、当初から知っていました。

「それをあの人は、私が何を言っても『お前は堕落人間だから』とか『ばかだ、チョンだ、無学だ』とか、ことあるごとに貶し怒鳴って、モラハラの限りを尽くしました。

「子供たちの前でもそういう姿勢を崩さないので、あの子たちは、特に息子なんか、私の言うことを聞かず、反抗して、今では完全に分派分裂の状態ではないですか。変な息子問題、あなたたちにこれが収集できますか?

「あの人が、父親として、独生女の尊い価値を子供たちの前で証してくれていれば、どれだけ違ったか、あまりにも辛く無念でなりません。あの人、お父様も、霊界で、サタンの讒訴に苦しんでいることでしょう。

「さあ、霊界のお父様を解放するためにも、地上に残って苦労の最前線を歩む、宇宙の母、人類の母、真の父母であるこの独生女に敬礼して、集会を締めくくることにましょう」

室内は、戸惑いを含んだざわめきが続いた。
その時、前の方に座っていたヨン舫という名の若い青年信者が声を上げた。

「皆さま、先輩方。53年間お父様と共に天のみ旨を為してきた真のお母様を信じましょう。私は独生女を信じます。独生女マンセー! 敬礼します」

そう言うと、彼は先駆けて五体投地敬礼をした。
ヨン舫は最近教団本部の高い地位に取り上げられた者だ。

人々はハッとして、会場が一瞬静まり返った。
それから一斉に、ツルコに向かって五体投地礼をし始めた。

なにしろ教団から給料や金一封がもらえなくなると困る人たちばかりだ。
それを取り仕切っているのは、今やツルコなのだから、内心納得がいかなくても物申すのは憚られる。


日本の教団では、ツルコ総裁の講話は一部しか公表されなかった。信者たちの混乱を避け、献金を確保するに差し障りのない部分だけが日本語に訳されて、教団新聞に載ったのだ。

ツルコの今後も、薄氷を踏むがごとし、である。


654CDFAA-BF6C-4F9F-8B40-82E41FB0345E.jpeg




※ フィクションです。

※ 大変難しい修行でございます (*´-`)





味深い記事だと思われた方は
クリックをよろしくです↓
 ありがとう p(*^-^*)q

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 家庭連合へ
にほんブログ村
にほんブログ村 哲学・思想ブログ 家庭連合 批判・告発へ
にほんブログ村
にほんブログ村 哲学・思想ブログ サンクチュアリ教会へ
にほんブログ村






関連記事
スポンサーサイト



コメント

旦那の死後元気になる
こんにちは。
旦那に押さえつけられていた奥さんが、旦那の死後、急に元気溌剌になる例ありますね笑
私は統一教会女性の中で金明熙さんのファンですね。延世大英文科出の才媛でしたが退学を余儀なくされ、出産前に日本へ追い出され。息子も亡くしたが、その後学問を再開し(正規の)博士号まで取った学究でした。歳を召してからの写真も気品がありました。
先日からこちらへお邪魔させて頂いておりますが、私は統一教会とは縁がなく、単なるウォッチャーです🙇‍♂️
ボタンの掛け違いを直す
韓鶴子の主張している「ボタンの掛け違いを直す」とは、どういう意味なのか。
本来、独生女は独生子と結婚するはず。
ところが独生子が生まれてから二千年が経ってしまいました。
このずれを修復するため(ボタンの掛け違いを直すため)、
韓鶴子は金孝南、主礼のもとイエス・キリストと結婚式(霊魂結婚)を挙げたと思われます。
Re: 旦那の死後元気になる
もももさん、コメントありがとうございます。

そうですね。

金明熙ファンですか。
後年学問に復帰、博士号取得したとは知りませんでした。原理講論を執筆した劉孝元氏と親戚関係だそうで、優秀な一族なんですね。親族ほぼ皆統一信者で、実弟は三十六家庭だそうで。

若い頃の写真は「六マリアの悲劇」等にも載っていますが、例えばここの一番下のうずくまっている写真なんか、キュートですねえ。
http://anzais.blog.fc2.com/blog-entry-142.html

“文鮮明の女たち”の中では、まともな神経があったのではないかと思われます。


>私は統一教会とは縁がなく、単なるウォッチャーです

そうでしたか。
独生女の根拠を主張しに突撃してきた撃沈覚悟の特攻隊教会員ではなかったのですね(笑う所)
縁がなく、とは統一教会に勧誘されたこともない、単なるウォッチャーということですね。
日本人でも知らないような小難しい漢字や文化を知ってる外国人って感じでしょうか。「ハガクレやりましょか?」とか、よくわからないことを言ってくるような? ボシキョージョヤリマシタ?とか。
なんとも面白い。
Re: ボタンの掛け違いを直す
piscさん、コメントありがとうございます。

韓鶴子氏の実際の言葉「ボタンの掛け違いを直す」は、記事では使わなかったですが。

普通、ボタンは小幅に並んで付いていますよね。(詰襟学生服のボタンのイメージ)
piscさんの言っているのは、1つのボタンとボタンの間が2000年も離れているのですか〜 
イエスと鶴子の生まれ年が2000年もズレた、ボタンを掛け違えたのは神ということになりますけど。

まあサンクチュアリ教会の方は、その金孝南主礼の霊との結婚儀式に拘りますからね。
金孝南ファンかな?(皮肉(^。^)

私は、往年の文教祖がツルコに敬礼させ、堕落人間の鶴子後から付いてこいと、やりたいようにカリスマ“摂理”をワンマンに進めていったのがボタンを次々に掛け間違えていたということかな、と。
ボタンをかけ直すとは、初臨独生女の尊厳を第一に立てる(文鮮明氏は再臨で、2番目という)価値観を徹底化してゆくことを言っているのかなと解釈しますが、
まあそれぞれでしょう。

ボタンの掛け違いを直す②
>ボタンをかけ直すとは、初臨独生女の尊厳を第一に立てる(文鮮明氏は再臨 で、2番目という)価値観を徹底化
分かり易いですね。
いずれにせよ、「ボタンの掛け違いを直す」は後付けであり、神様が間違えたわけでも何でも無いです。ただの韓鶴子と金孝南の創作です。前に言った様に「イエス様の時代には相対となり得る女性は存在せず、イエス様は始めから真の父母になることはできず、もともと失敗することが運命づけられていたことになる。」わけでもあります。
荒唐無稽な話です。

Re: ボタンの掛け違いを直す②
piscさん、コメントをありがとうございます。

韓鶴子の独生女についての話は、荒唐無稽な妄想だ、と言いたいわけですね。
(個人的には私もそう思っているのですが)

わかりました。
たぶん、piscさんだけでなく、元、現、分派、単ヲチ関係なく、読んだ大方の人が、そういうモヤモヤとした反発的なものを感じているのでしょう。

大筋的には、この先ぐんぐんツルコに厳しくなっていく状況はあるのですが、筋書きとは別に、書き方というか、視点というか、角度というか、それが甘い、鈍い、なっちゃいない、このドシロウトが、ということで、有り難く受け止めておきます。
お母様が独生女であることは間違いない。
50年前にその事を、お父様、子女様、食口が共有していたなら、復帰摂理はもっと進んでいたのではないかと思えば本当に悔しい。
お父様は思い違いをしていた。
しかし私達はそれを責めることが出来ない。
お母様は長い間耐えながらも言えなかった。
今、その時を迎えたのだから、全員がひとつになってお母様に従うべきではないですか。
どうしても、お母様に従えないならば黙って去るべきだ。ましてや、どこまでも逆らうならば神への反逆で、果てはサタンの血統に堕ちる。
この時を勝利に導かなければ必ず後悔する。
時は最終段階まで迫っているではないか。
お母様のみ言葉を述べ伝えるべきです。

イエスの子さん、コメントをありがとうございます。

統一教会(家庭連合、天の父母様聖会)の現役信者の方だと思います。
実際そのように思っている信者は結構存在するでしょうね。5、6割〜7、8割か?

内容はアレですが、文に(昭和の)食口らしい臭み・クセがないですね。きれいです。若い方ですか。二世かな。

韓鶴子直属の士官学校、二世のトップガンなんてあったけれど、その日本版を連想させてしまいます。


>どうしても、お母様に従えないならば黙って去るべきだ。ましてや、どこまでも逆らうならば神への反逆で、果てはサタンの血統に堕ちる。

これはよろしくないですね。言い方が朝鮮の牧会者みたい。それを素直にそのまま書いている感じ。まあ昔からこの論理はあったから、文教祖が最初に言ったのだろうけど。

信じるのは信教の自由ですが、広めても世界のためにも自分の成長のためにもならないと思うけどね〜^_^

しょぼくれない程度に、がんばってちょ^_^
主管性転倒
見方を変えて、韓鶴子に主役の立場を逆転させる能力があったことは、驚きです。
統一原理の主管性転倒という言葉、いわゆる反逆ですが、この独生女を予言していたのではないかと思えます。
ただし、韓鶴子の時代になってから、社会は疫病と戦争に苛まれる事になりました。
これらの現象に結果が出始めていますので、独生女にも結論がでると思います。
Re:主管性転倒
pisc さん、
特に以前からのメンバーにとっては、最初は驚きでしたね。
イメージが全く違いましたから。
まあイメージだけで見ていたのでしょうけどね。

文鮮明の時代も、戦争や災害や疫病がたくさんありましたよ。
歪んだ考え方だと思うぞ。

管理者のみに表示