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家庭連合、国教ならず? 最新ネパール事情


家庭連合、国教ならず? 最新ネパール事情

カトマンズ・ポスト紙に、一部韓鶴子に関するコラムが掲載される





世界の歴史を見ると、宗教を政治利用することは当たり前のようだ。

それは支配者にとって都合よく統治するための道具であり、

政治的理由での改宗もよくあることだ。

これが宗教というものなのだろう。



基礎知識として:
ネパール(首都はカトマンズ)は、共産党系列の政党が強い。
もちろん一党独裁ではなく、選挙による議会制ですが、与党は複数の共産系政党の連立政権とのことです。



翻訳ここから

2021年12月、カトマンズ・ポスト紙(Kathmandu Post)に韓鶴子(Hak Ja Han)に関する記事が掲載されました。

https://whatisonthemoon.tumblr.com/post/684150759074447361/december-2021-kathmandu-post-article-on-hak-ja-han
https://kathmandupost.com/columns/2021/12/08/hey-bhagwan

ヘイ、バグワン(おお、神よ)
ネパールで宗教を政治的に利用することは、大きな社会的・宗教的対立を生み出す可能性がある。

by ナレシュ・コイララ(Naresh Koirala)


マルクス主義の創始者であり主要な理論家であるカール・マルクスは、宗教を「大衆のアヘン」と見なした。
ソビエト連邦の創設者であるウラジーミル・レーニンは、"真の共産主義者は常に無神論を推進し、宗教と闘う "と言っている。
ソビエト連邦の最初の20年間で、「約20万人の聖職者が殺害された」。

毛沢東は中華人民共和国において国家的無神論を確立した。彼は民衆の宗教運動を扇動的とみなした。中国共産党の国家安全局は市民の宗教活動を監視している。

最近まで、ネパールの共産主義者の間でも無神論はかなり人気があった。
ネパールで最も著名な共産主義指導者であり元首相のKPシャルマ・オリとプラチャンダは、過去に何度か公に宗教を蔑視したことがある。

KPシャルマ・オリは、"もし神がいるとすれば、それはカール・マルクスの中だけにいる "と発言した記録が残っている。
反体制活動中、プラチャンダの毛沢東主義派の仲間は牛を屠殺し、敬虔なヒンドゥー教徒にその肉を食べることを強要した。

これらの指導者たちは、公式会議室を飾る三位一体の無神論者ーマルクス、レーニン、毛沢東ーに見守られながら、すべての重要な決定を下している。

ここ最近は、ヒンズー教を国教とする要求が大きくなり、これらの指導者は突然、ヒンズー教徒に生まれ変わろうとしているように見える。
これは思想的背信行為だが、実際に起こっていることだ。

この転換はいつから始まり、どのような影響を及ぼすのだろうか。

写真は オリ氏と韓鶴子氏
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転換期
ヒンドゥー教の神々を支持するオリのイメージ作りは、逆説的な経路をたどった。
それは3年ほど前、韓国のキリスト教カルト団体である統一教会の指導者、ハクジャ・ハン(韓鶴子)の来訪に始まる。
彼女は、オリが首相だったころ、彼の招きでカトマンズを訪れたのである。

韓のプログラムのフィナーレは、オリ、そして彼の同志であるマダヴ・クマール・ネパールが、韓の祝福を受けるワインを公に飲むことだった(ネパールのメディアでは「聖ワインを飲んだ」と軽蔑的に表現されている)。

世俗国家の首相が、犯罪行為で米国で起訴されたことのあるキリスト教カルトの指導者に敬意を表したことは、評判が良くなかった。
メディアやオリ氏のUML党(ネパール共産党 統一マルクス・レーニン主義派)の先達から厳しい批判を浴びた。

オリの党内では、お粗末な統治、傲慢、汚職の問題が、韓の訪問後すぐに激しくなりはじめた。オリは自らの指導部の問題から世間の目をそらさなければならず、その手段としてヒンドゥー教を利用することにしたのである。

2020年7月のある晴れた日、彼は突然、ヒンドゥー教の神、ラムはネパールで生まれたと宣言した。これによって、彼は必要な陽動作戦を見出すことができた。宗教的ナショナリズムを煽り、騙されやすいヒンドゥー教徒から支持を得る。

これまで、インドは(インド側の)アヨーディヤをラムの生誕地と主張してきた。この宣言は、インドに対する直接的な挑戦であった。「インドに立ち向かう」ことは、ネパールの政治に大きな利益をもたらす。

これ以降、オリのヒンドゥーの神々への公的な「奉納」行為は激化した。
パシュパティナート寺院の銀製のシャワー(ジャラハリ)を、数百万ドルの公費を投じて金製のものに取り替え、政敵プラチャンダの選挙区であるチトワン県の「アヨドヤプリ」にラム神、シータ神、ラクスマンやハヌマーン神の新しい寺院を建てるよう命じたのである。


毛沢東主義派の議長であるプラチャンダは、静かにしていることはできなかった。
彼は以前、最も伝統的かつ退嬰的なヒンドゥー教の宗教的慣習(例えば、生きた水牛の奉納など)に積極的に参加しているのを目撃されていた。当時は激しい批判を浴びたが、最近になってラムデヴと一緒に写っている写真がメディアに登場するまで忘れ去られていた。

ラムデヴは物議を醸したインドヨガのグルであり、億万長者の実業家で、ヒンドゥー主義の推進者である。彼はネパールを訪れ、到着した日にプラチャンダに会いに行ったのだ。

その写真の一枚には、プラチャンダとラムデヴ、そしてラムデヴのアシスタントが、プラチャンダの豪華な居間に座っている様子が写っており、そこにはとりわけ輝く仏像がいくつも置かれていた。

仏像、ヒンズー教のグル、共産主義の指導者が並んで、かつて彼が率いた暴動の失敗で殺された数千人の血で汚れていることから、多くの疑問が湧いた。
死者の魂が彼に取り憑いて、神に慰めを求めるようになったのだろうか? それとも、彼は政治的な意図のために宗教を利用したのだろうか?
その答えは誰にもわからない。
しかし、追い詰められた共産主義者が政治を進めるために宗教を利用することは珍しくない。

約8年前、ロシア連邦共産党書記長のゲンナジー・ジュガーノフ氏は、ロシア正教会の熱心な支持者になったが、それは敬虔なロシア人の票を獲得するための策略である。「レーニンは、イエス・キリストが望んだのと同じような社会を作りたかった。キリストは最初の共産主義者だ」と彼は言う。

キューバはカトリックの国である。高さ20メートルの「ハバナのキリスト像」が、丘の上からハバナの街を見下ろす。長年キリスト教徒を共産党に入党させなかったフィデル・カストロは、キリストを革命家と呼び、国の法令から無神論を削除したのだ。


デウバ氏も参戦
共産主義者がヒンズー教の票をターゲットにしていることを懸念しているネパール会議党の現首相兼議長のシェール・バハドウール・デウバも、取り残されることはないだろう。
ネパールでのラムデヴ導師の人気に着目した彼は、ヒンドゥー教の普及を目的とした2つのテレビチャンネルの設立に着手した。どちらのチャンネルもラムデヴが所有している。
これは、かなり急いだ、不器用なショーだった。
ラムデヴのテレビは、今のところネパールで営業するためのライセンスを持っていない。ある官僚は、「デウバ首相はテレビのロゴを発表しただけで、チャンネルを発表したのではない」とコメントした。

指導者たちが不愉快な過去を償うために宗教に目覚めたのなら、それは彼らの私的な問題であり、良いことである。しかし、政府として特定の宗教を推進することは、この国の世俗の憲法の精神に反している。

ネパールのような宗教的・文化的多様性のある国で宗教を政治化することは、大きな社会的・宗教的対立を生み出す可能性がある。
これは私たち全員が心配すべきことだ。

私の友人のヘメッシュは、宗教の政治化と政治家の偽善に憤慨する多くの人々の気持ちを汲み取り、「ヘイ、バグワン(おお、神よ)」とため息をついた。本当に、ヘイ、バグワンだ。

翻訳ここまで


家庭連合は、2018年にネパールで大々的に国家的祝福式やサミット・イベントを行ない、ナントカ賞や賞金を与え、莫大な義援金も渡したようですが、統一教はネパールの国教になりそうもないですね。

まあ、当然ですが。分かってはいましたが。
これを機会に政治と宗教の現実をいろいろ学んでみようという試みです。

宗教そのものや霊性の探究を否定するわけではないですが(私は探究している)、歴史を見ずに、宗教を丸々信じるのは歪んだ世界に導かれるだけでしょう。

上記を、韓鶴子教祖の訓戒によって、無神論者のオリ氏が宗教(ヒンズー教)に目覚めた良い話と捉えるのは自由ですが(笑)、
残念ながら、原理の歴史の同時性による歴史観も、歪んだ見方を繰り出す糸車(宝庫)となっているようです。





関連

昔、話題になってたヤツ
https://align-with-god.org/blog/archives/89

チョ・ソンイル氏の嘘を許すな!③-2
ネパール家庭堂と共産党の契約書写真を公開



https://unificationnews.jp/news/10650

2018ネパール祝福式「ピース&ファミリーフェスティバル」開催





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