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ムーニーvs調査員、どっちもガンバレ/8-12

『幹部ら集めて銀行乗っ取る文鮮明ー不正の常態化』からの続き




   ムーニー vs. フレーザーの調査員、
       どっちもガンバレ アレッ?



           注)*ムーニー:統一教会信者を表すあだ名



   龍明小説8-12



1976年5月にニューヨーク・タイムズ紙が、フレーザー率いる小委員会が統一教会の活動を調査していることを初めて報じた。

ニール・サローネンは驚き、何かの間違いだろう?と頭をひねった。
新聞には、フレイザー下院議員は、米国でのKCIAの違法な活動を懸念しており、統一教会が関与しているのではないかという情報を得たと載っている。


彼は翌日フレーザー事務所を訪ねて行った。突然だったが会ってもらえた。アメリカ統一教会長兼FLF理事長の肩書が効いたのだろう。
「韓国政府との関係について、タイムズ紙の記事は間違っています。統一教会は政治的な活動をしていないので、そのような情報が真実であるはずがないのです。
あなたは教会に対して誤解を抱いておられると思います。」

「フリーダム・リーダーシップ財団はどうですか?」
フレイザーは尋ねた。

注)* フリーダム・リーダーシップ財団:FLF。アメリカの勝共連合

「FLFと統一教会は、2つの異なる組織ですが、どちらも政治的なものではありません。教会は宗教的なもので、FLFは教育的なものです。両方の会長を務めている私が言うのだから間違いありませんが、これ以上の誤解を避けるために、こちらの参考文献をお読みいただけるよう持ってきました」
同伴した仲間のムーニーが、テーブルの上に本を積み上げた。

フレイザーはお礼を言って、
「私たちの小委員会の公聴会に証人として出ていただけませんか?」
と尋ねた。
サローネンは、「ええ、出ましょう」と答えた。


次の日の夜、サローネンは朴ボヒにその訪問のことを報告した。
話のついでに何気なく言ったつもりだったが、朴は噛み付いた。
「困るね、そんな勝手なことをされては」
「しかし、誤解は早めに解いた方が…、資料もちゃんと渡して来ましたし、」
「きみはまだサタンというものが分かっとらんね」
「そうかもしれませんが、きちんと話せば分かり合える余地もあるのではないですか? ですから私は今後も公聴会の証人として率直に、」
「なに、するときみは証人になるとやつらに言ってきたのか?」
サローネンがイエスと頷くと、朴は顔を紅潮させて、
「バッカモーン! 百年早いわ!」と叫んだ。
そしてすぐ、押し殺したような声でつぶやいた。
「あなたは何も分かっていないのですよ」

その後1時間以上に渡って、2人は話し合ったというか、朴が説教したというか。
米国教会長とはいえ、サローネンはあくまでも表看板に過ぎず、重要事項の決定は、文をトップに朴や金などの韓国人が下すのだった。



小委員会のスタッフは、証人要請を正式に伝える手紙を送った。
すると、サローネンから別人のような返事が返ってきた。FLFに関する情報を提供する意思があることは繰り返していたが、KCIAの活動に関する公聴会に招かれて証言することに関しては驚きを禁じ得ないとし「そのような公聴会では、私は何も貢献できないと確信しています」と書いてあった。
委員会はその2日前に、朴ボヒにも同様の手紙を出していたが、朴からも同じような断りの返事が来ていた。



それから1ヵ月後のこと、国際関係委員会がフレーザーに証人召喚の権限を与えた。
召喚状は法的強制力があるので、それをサローネンに渡せば、彼は証人として出廷せざるを得なくなる。

2人のフレーザー調査員は、9月中旬、召喚状を手に、コネチカット通りにある統一教会のオフィスに向かった。
彼らは数日前からアポイントメントを取ろうとしていたのだが、サロネンと統一教会の弁護士ベニステ氏は彼らをずっと撥ねつけていた。

2人は玄関の前で名乗り、階段を登って2階のロビーに向かった。
「生憎ですが、サローネン教会長は不在です。明日、ワシントン・モニュメントで開かれるゴッド・ブレス・アメリカ大会の準備で大変なのです、いつ帰ってくるか全く分かりません」
調査員たちは「待ちますよ」と言った。
「いいえ。申し訳ございませんが、お帰りください。ここは私有地ですので」

彼らは、サローネンがオフィスの中で新聞記者の取材に応じていることは分かっていた。記者から聞いた約束の時間に合わせて訪問したのだが、こうなっては立ち去らざるを得なかった。


「サロネンはパーシング広場に姿を現す可能性がある」
「行ってみよう」
広場では、大会の宣伝のためのデモ集会が開かれていた。
ジョージ・ワシントンやベッツィー・ロス(初めて星条旗を作成した裁縫師)のようなコスチュームで歴史的愛国者に扮装したムーニーたちに混じって、1時間以上も待っていた。周りのムーニーたちは仲間内で屈託なげにしゃべり、みな脳天気に笑いさざめいていた。

「おい、おれら、なんか頭に来ねえか?」
「お、おう」
苛立ちを覚えた彼らは、もう一度オフィスに行ってみることにした。
同じことにならないよう今度は、合衆国連邦保安官を連れて行った。
しかし、ムーニーたちは断固として拒否した。連邦保安官は玄関に入ることもできなかった。
彼らは仕方なく、サローネンの召喚状をドアマンに渡すしかなかった。

するとその日のうちに、ベニステ弁護士がフレイザーに電話をかけてきて、サローネンは今や自発的に証言する意思があるのだと伝えてきた。
フレーザーは、それならばと、召喚状は送達されなかったとみなすことに同意した。


しかし結局、サローネンが公聴会の証人になることはなかった。

****

かようにムーニーは手強いのであーる。
ガンバレ ガンバレ ムー・ニー! アレ? ジョークです。

官憲との小競り合いは、日本でもどこでもあったはずです。
その当時は、フレーザー議員を悪と決めつけて、教会の上層部は頼りになると思ったかもしれません。
今なら、はて? どない思いますやろ、みなさん。
当時の自分が今の自分だったら(今の自分が当時に行ったら)
どないしはりますのやろ なあ?

(フレーザーは民主党議員でしたが、当時の民主党は、今のとは大分違ったと思います)






参考資料

Gifts of Deceit (1980) by Robert B. Boettcher
キャプチャg1 

https://howwelldoyouknowyourmoon.tumblr.com/post/182536406323/gifts-of-deceit-chapter-12-dueling-with-the


上記の一部の超訳+アルファでした。




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