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日本宣教・アメリカ宣教・文先生現る!/8-1

「KCIAが名付けた勝共・女たちの顛末/7-10」からの続き



 日本宣教・アメリカ宣教・文先生現る!





   龍明小説8-1



文教祖は、58年には日本へ、59年初頭にはアメリカへ、宣教師を送っていた。

崔奉春(日本名:西川勝)宣教師は、人格形成期のほとんどを日本で過ごした韓国人で、58年5月に日本に密入国し、数カ月間投獄され、ほとんど丸1年間何の成果もなかった。

その後、2,3年で10数人の日本人メンバーを得たが、真の突破口が開かれたのは韓国軍事クーデター後の1962年だった。
そのとき日蓮系の仏教団体である立正佼成会の若い指導者グループが原理を聞き、数十人がいちどきに統一教会に改宗して活動的なメンバーとなった。

1963年には、日本支部で初めて全国の信者が東京銀座のガスホールに集結した。そこで行われた初めての決断式は、立正佼成会の吹奏楽団で幕を開け、右派の影の有力者である笹川良一が参列していた。


西洋の研究者の指摘では、日本の統一教会運動の特徴の1つは、体系的な訓練プログラムの開発だったという。
日本人はこれから入信する可能性のある人々に対しても、すでに入信したメンバーに対しても、その「修練会」において非常に高い洗練のレベルに到達した。正規のスタッフが教育に専念し、講義は明瞭に組織化された型に従った。

研究者は、根拠として「日本教会からの修練会報告1966」を引用している。
スケジュールは集中的なグループ活動によって特徴づけられる。修練生は定期的に8人から10人のグループで集まって、食事や祈祷をしたり、疑問や困難について話し合う。
彼らは常に一人のリーダーの指揮下にある。修練生の就寝後、リーダーたちは評価と計画のために集まる。彼らは修練生のリーダシップの質や参加具合、そして起こり得るあらゆる問題について、注意深く観察する


西川が日本で始めたもう一つの特徴ある実践は、共同生活だ。
それは韓国支部にはないものだった。
共同生活は、志を同じくする信者の共同体の強さと結合力をグループに提供し、部外者との接触から生じやすい懐疑から信者を保護することになった。
統一教会日本支部はそこから次第に発展していった。

64年には「世界基督教統一神霊協会」が宗教法人として認証され、久保木修己氏が初代会長に就任。
65年に崔(西川)宣教師が渡米してしまうと、少しずつ絶対信仰、絶対従順の文鮮明色が強くなっていく。

     ***

アメリカ宣教では、59年初頭にキム永雲女史(元・梨花女子大学教授)がまず渡米した。
同年9月には、デヴィッド・キム(金相哲。創立幹部の1人)もアメリカに到着した。

それから1965年、日本で成功した宣教師崔(西川)は、文教祖の命によりカリフォルニアに移り、日本で発展させた多くの実践方法をそこに持ち込んだ。

キム女史は、自ら霊的集団イエス教会の信者であった過去を持つ、霊的現象や霊能者の現象に深い関心をもつ知的神学者であり、原理を説く傍ら、霊的預言を通して聴衆に希望を抱かせた。
1963年半ばまでに、彼女のグループは21人の改宗者を獲得した。

当時、西洋(合衆国とドイツ)全体で、運動のメンバーは35人くらいだった。一年後には推定で少なくとも120人の改宗者がいた。

韓国政府の役人という経歴をもち、自分自身を戦士と自称するデヴィッド・キムは、特に原理の中の全宗教の統一に熱中し、後に長らく統一神学校の校長を勤めることになる。

崔(西川)は地上天国の具体的な思想を心に抱いて、倫理的真理と社会再建の理想で会員に希望を抱かせた。当初8人のグループで出発し、毎年信者数は2倍に増えていった。

会員が少なかったため、指導者の性格がそれぞれのグループのスタイルに重大な影響力をもっていた。

団体の名称もそれぞれ違っていた。
崔(西川)の「国際再教育財団」、キム女史の「統一家庭」、デヴィッド・キムの「統一信仰社」。それぞれのグループは独自のニューズレター、独自のメンバー、独自の原理解釈をもっており、キム女史は霊的あるいは形而上学的、崔氏はユートピア的、キム氏は超教派的な側面を強調していた。

ワシントンD.C.では、朴ポヒ大佐が韓国大使館に赴任し、自由文化財団を通して少女舞踊団やアジア反共ラジオ等特徴ある(詐欺)プロジェクトを進めたことは先に詳しく書いた。

60年代、広いアメリカのそれぞれの地で、異なるスタイルの異なるグループが互いに自律的な状態に留まっていた。



そんな頃、ついにやって来た。
来ると思っていた、もうそろそろだと。
71年、3回目の世界巡回旅行の帰りがけに居座ってしまった。
誰が? あいつが。我らが主人公、文先生現る。はいブログ違い。

韓国では一和の脱税問題や水沢里の反共訓練所の土地問題の雲行きが怪しくなり、怖い政府に暗殺されてまう恐怖があるから帰りたくないのだ。
へへッ その点アメリカはいいよなぁ、へへへ、アメリカはいいよなぁ‥‥と、当初は “ヘンなおじさん” 状態だったが、そのうち猛烈に怒り出した。

ミス・キムのグループも、ミスター・キムのグループも、ミスター崔のグループもない! それらは全部、おれ様、ミスター・ムーンのグループだ。宣教師たちは韓国へ送り返す。メンバーたちは人事総入れ替えして、全員がおれ様の訓練を通過するんだ! お前らのアメリカ教会長フェアリー・ジョーンズでさえもな。







   参考資料

アイリーン・バーカー『ムーニーの成り立ち』
(日本語訳:魚谷俊輔)
http://suotani.com/archives/697

http://suotani.com/archives/704
etc

ミクラー「ベイエリアにおける統一教会の歴史」101ページ。「日本からの報告:訓練プログラム」『ニュー・エイジ・フロンティア』1966年2月号からの引用。









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