「妻の剣幕・龍明タジタジ」 からの続き
糞尿をばらまいた夫人
夫 逃げ出す
この惨状を見よ!
龍明小説4-7
そこにいたのは、龍明が平壌に出発する朝、2週間で帰ると嘘をつき、ソウルに置き去りにした妻・崔サンキルと当時生まれた息子だった。(前回より)
1人息子のサンジンは、きれいな五色の縞模様の上衣を着せられていたが、母親の後ろに隠れるような格好で下を向いていた。
サンキル夫人は、偶然出くわした龍明のいとこの1人に住所を聞きだし、近くの人に尋ね尋ねしながら、やっとここまで辿り着いたのだと言った。
「あんたときたら、あれから何週間過ぎても帰ってこないし、何の音沙汰もないから、あたしはいてもたってもいられなくなって、この子を背負って何度も列車に乗ったのよ。
でも北へ入ろうとするといつもソ連兵に止められて、引き返さざるを得なかったわ!
最後に境界線のこっち側で憲兵に捕まった時は酷かったわ。ほら、これ、見てくださいよ!」
と言って、袖をまくり、白い腕をグイグイと龍明の目の前に押しつけるようにした。
「共産主義者だろうと疑われて拘留されて、タバコの火を押し付けられたのよ。ほらここ、拷問の跡が見えるでしょう!
「どれだけ辛かったか。給料が入らないから、一日中市場で果物を売り歩いて、やっとこ1人でこの子を育てたのよ!
「それなのにあんたはどこで何してたの、え? どうせ、どうせーー
サンキルの怒りはちょっとやそっとでは治まりそうになかった。
周りの者が宥(なだ)めたくても、何も言えないような、悲惨な歪んだ雰囲気があった。
オクセヒョンは、その場にいる信者たちを促して、そっと外に出るしかなかった。
サンキルは、ボンネッコルの家に移り住んできた。
だが夫の周りにはいつも誰かしら人がいて、訳のわからないユメみたいなことを延々と語り合っている。夫は夫婦水入らずの時間を持とうとしない。
彼女がここ数年耐え忍んできた骨身に染みる淋しさと寄るべなさとうちひしがれた孤独感は、癒されるどころか、近くにいるだけに倍増した。
そして彼はどうやら女の信者たちと懇(ねんご)ろな関係を持っている。女のカンだ。その絶望感が彼女の怒りと憎しみを煽り立て、頭がどうにかなりそうだった。
彼女は毎日怒鳴っていた。
「牧師だって? なんでそんなことやってるのさ。
日本の有名な大学を出たと言ったじゃないか。
なぜちゃんとした職につかない?
こんな所で、こんな貧乏で、笑わせるよ!
この子がかわいそうだと思わないのかい?
ちゃんとお金を稼いで家を買い、まともな家庭生活、
なんでしてくれないんだよ!」
時には、
「お前たち、なんで人の旦那を追いかけ回すんだッ
出てけ、出てけー」
と、叫び、信者たちを小突き回すこともあった。
新しくボンネッコルの小屋に住むようになっていた25歳の女神学生、姜ヒョンシルは何度もサンキルにぶっ叩かれ、居られなくなり、一時故郷に帰ることになった。
龍明は何度かサンキルを宥めすかし、言い聞かせようとしていた。
「サンキル、きみはお見合いの時、僕がこう言ったのを覚えていないのかい?
あなたは7年間1人でもやってゆく心づもりを持つべきだ、それから私と結婚しましょうと、そう言ったでしょう?
それに…」
するとサンキルは勢い込んで、
「なんだって? じゃ、ソウルで小さい家を借りていたあの頃…、まあこの小屋よりはよっぽどマシだったけどさ、ペッ」
悪態をつき、剥き出しの土壁に思いっきり唾を吐いてから続けた。
「あの頃は結婚してなかったって言うのかい? 毎晩明け方まであたしを追い回していたくせに。サンジンを身ごもったあの時は結婚じゃなかったと言うのかい? なんてやつだ、あんた! 人非人! 淫獣! ギャ〜ッ」
夫人の興奮を遮るように、龍明は早口で言った。
「それにこうも言ったはずだ。
僕に何かあった時のために、あなたは仕事を探してお金を稼げるようにしておく必要があると。
覚えているはずだよ。
それなのに、なにを今さらそんなに文句ばかり言うんだ?
僕があのとき言ったようになっただけのことじゃないか」
彼女は猛獣が吠えるような声を出した。
「ガウォ〜〜ッ だ〜か〜ら〜〜っ 7年経った」
「え?」
「だからもう7年経ったと言ってるんだよッ
あんたが銀牧師の修道院へ行き始めて、家庭を顧みなくなってから、ちょうど今7年経つんだよ。
それなのに、なんでまだおかしな生活を続けるんだ……」
「え、待てよ、あの時は確か終戦の年だったから、45年の10月だっただろ。
今は52年の…暮じゃないか。46、7、8、9……あっ本当だ、もう7年経ってる…」
「ほらごらん、あんたが言ったように、お見合いの時からなら、もう9年越えてるんだよバーカ。
あんたの屁理屈じゃ7年経ったら結婚するんだろ。
それであたしが来たのに、なぜ夜でも他人がウヨウヨいるおかしな生活を変えようともしないのさ。
こんなこと許されるはずないわ!」
そう言うと、わーっわーっとやけっぱちの叫び声をあげ始め、止まらなくなった。
「お、おい、やめろよ」
夫人は冴えてる時と、おかしくなる時が交互に来るようだった。
その後も2人の行状はなにも変わらず、却ってますますひどくなった。
ボンネッコルの部屋があまりにも狭いので、ウォンピルの稼ぎで、礼拝や講義のためとして、近所に二間のボロ家を借りていたが、サンキルは突然そこにもやってきた。
「隠れて女の尻ばかり追いかけ回して、何やってんだいッ」
近所の汲み取り便所から、ひしゃくに糞尿を汲んできて、復帰の儀式とやらの最中の夫と女信者にそれを浴びせかけた騒動は、その界隈では有名な話だ。
ついに龍明は堪りかね、妻に内緒でボンネッコルを抜け出し、市内の別の場所、水晶洞という所に家を借り、そこで相変わらず布教や牧会活動を続けるようになった。
<参考資料/サイト>
https://www.tparents.org/Library/Unification/Books/Sm-Early/Chap10.htm
「康賢實先生の自叙伝(11)」
http://blog.livedoor.jp/yoojaekon1014/archives/22461150.html
など
<崔サンキルとの見合いと短い結婚生活 龍明小説リンク集>
詐称して見合いしてその晩致しましたハイ/2-1
鬼畜お花畑の龍明と可愛いサンキルちゃん/2-2
妻サンキルがアカン化した。トホホby龍明/2-7
龍明家庭に献金問題勃発!/2-8
へびの知恵で平壌に居座る/2-18
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サンキル夫人は、偶然出くわした龍明のいとこの1人に住所を聞きだし、近くの人に尋ね尋ねしながら、やっとここまで辿り着いたのだと言った。
「あんたときたら、あれから何週間過ぎても帰ってこないし、何の音沙汰もないから、あたしはいてもたってもいられなくなって、この子を背負って何度も列車に乗ったのよ。
でも北へ入ろうとするといつもソ連兵に止められて、引き返さざるを得なかったわ!
最後に境界線のこっち側で憲兵に捕まった時は酷かったわ。ほら、これ、見てくださいよ!」
と言って、袖をまくり、白い腕をグイグイと龍明の目の前に押しつけるようにした。
「共産主義者だろうと疑われて拘留されて、タバコの火を押し付けられたのよ。ほらここ、拷問の跡が見えるでしょう!
「どれだけ辛かったか。給料が入らないから、一日中市場で果物を売り歩いて、やっとこ1人でこの子を育てたのよ!
「それなのにあんたはどこで何してたの、え? どうせ、どうせーー
サンキルの怒りはちょっとやそっとでは治まりそうになかった。
周りの者が宥(なだ)めたくても、何も言えないような、悲惨な歪んだ雰囲気があった。
オクセヒョンは、その場にいる信者たちを促して、そっと外に出るしかなかった。
サンキルは、ボンネッコルの家に移り住んできた。
だが夫の周りにはいつも誰かしら人がいて、訳のわからないユメみたいなことを延々と語り合っている。夫は夫婦水入らずの時間を持とうとしない。
彼女がここ数年耐え忍んできた骨身に染みる淋しさと寄るべなさとうちひしがれた孤独感は、癒されるどころか、近くにいるだけに倍増した。
そして彼はどうやら女の信者たちと懇(ねんご)ろな関係を持っている。女のカンだ。その絶望感が彼女の怒りと憎しみを煽り立て、頭がどうにかなりそうだった。
彼女は毎日怒鳴っていた。
「牧師だって? なんでそんなことやってるのさ。
日本の有名な大学を出たと言ったじゃないか。
なぜちゃんとした職につかない?
こんな所で、こんな貧乏で、笑わせるよ!
この子がかわいそうだと思わないのかい?
ちゃんとお金を稼いで家を買い、まともな家庭生活、
なんでしてくれないんだよ!」
時には、
「お前たち、なんで人の旦那を追いかけ回すんだッ
出てけ、出てけー」
と、叫び、信者たちを小突き回すこともあった。
新しくボンネッコルの小屋に住むようになっていた25歳の女神学生、姜ヒョンシルは何度もサンキルにぶっ叩かれ、居られなくなり、一時故郷に帰ることになった。
龍明は何度かサンキルを宥めすかし、言い聞かせようとしていた。
「サンキル、きみはお見合いの時、僕がこう言ったのを覚えていないのかい?
あなたは7年間1人でもやってゆく心づもりを持つべきだ、それから私と結婚しましょうと、そう言ったでしょう?
それに…」
するとサンキルは勢い込んで、
「なんだって? じゃ、ソウルで小さい家を借りていたあの頃…、まあこの小屋よりはよっぽどマシだったけどさ、ペッ」
悪態をつき、剥き出しの土壁に思いっきり唾を吐いてから続けた。
「あの頃は結婚してなかったって言うのかい? 毎晩明け方まであたしを追い回していたくせに。サンジンを身ごもったあの時は結婚じゃなかったと言うのかい? なんてやつだ、あんた! 人非人! 淫獣! ギャ〜ッ」
夫人の興奮を遮るように、龍明は早口で言った。
「それにこうも言ったはずだ。
僕に何かあった時のために、あなたは仕事を探してお金を稼げるようにしておく必要があると。
覚えているはずだよ。
それなのに、なにを今さらそんなに文句ばかり言うんだ?
僕があのとき言ったようになっただけのことじゃないか」
彼女は猛獣が吠えるような声を出した。
「ガウォ〜〜ッ だ〜か〜ら〜〜っ 7年経った」
「え?」
「だからもう7年経ったと言ってるんだよッ
あんたが銀牧師の修道院へ行き始めて、家庭を顧みなくなってから、ちょうど今7年経つんだよ。
それなのに、なんでまだおかしな生活を続けるんだ……」
「え、待てよ、あの時は確か終戦の年だったから、45年の10月だっただろ。
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「ほらごらん、あんたが言ったように、お見合いの時からなら、もう9年越えてるんだよバーカ。
あんたの屁理屈じゃ7年経ったら結婚するんだろ。
それであたしが来たのに、なぜ夜でも他人がウヨウヨいるおかしな生活を変えようともしないのさ。
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「隠れて女の尻ばかり追いかけ回して、何やってんだいッ」
近所の汲み取り便所から、ひしゃくに糞尿を汲んできて、復帰の儀式とやらの最中の夫と女信者にそれを浴びせかけた騒動は、その界隈では有名な話だ。
ついに龍明は堪りかね、妻に内緒でボンネッコルを抜け出し、市内の別の場所、水晶洞という所に家を借り、そこで相変わらず布教や牧会活動を続けるようになった。
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https://www.tparents.org/Library/Unification/Books/Sm-Early/Chap10.htm
「康賢實先生の自叙伝(11)」
http://blog.livedoor.jp/yoojaekon1014/archives/22461150.html
など
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鬼畜お花畑の龍明と可愛いサンキルちゃん/2-2
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2020/08/11 (火) [龍明小説4&5]
四半世紀以上前の日本の週刊誌に載った崔先吉(サンキル)女史のインタビューの記事で、
文鮮明のことを聞かれ、
崔女史は、
「当時のことを思い出すと、いまでも頭がガンガンして気が変になりますよ」
と答えています。
当時を知る他の複数の証言者も言っていますが、本来彼女は、
「おとなしい人」
「思いやりのある優しい女性」
「今考えると、彼女は文の異常な女性関係によって精神状態がおかしくなっていたのでは……。」
ですから、お気の毒なことで、あまりおかしく書きたくはないのですが、実際はもっともっと過激で、何度も警察沙汰になったということです。
(次回はその一例を。←書けたらの話)
57年に離婚が成立するまで4年以上もそんな状態が続きます。
原因は文教祖にありでしょうが、現代で言えば、ストーカー化という言葉が思い浮かびます。
文鮮明のことを聞かれ、
崔女史は、
「当時のことを思い出すと、いまでも頭がガンガンして気が変になりますよ」
と答えています。
当時を知る他の複数の証言者も言っていますが、本来彼女は、
「おとなしい人」
「思いやりのある優しい女性」
「今考えると、彼女は文の異常な女性関係によって精神状態がおかしくなっていたのでは……。」
ですから、お気の毒なことで、あまりおかしく書きたくはないのですが、実際はもっともっと過激で、何度も警察沙汰になったということです。
(次回はその一例を。←書けたらの話)
57年に離婚が成立するまで4年以上もそんな状態が続きます。
原因は文教祖にありでしょうが、現代で言えば、ストーカー化という言葉が思い浮かびます。
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