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言った者勝ち?卑怯で無責任な常套句/龍明小説3-12


龍明小説3-11/ウマが合いすぎて終了 からの続き



   言った者勝ちの
     卑怯で無責任な常套句
       「私が誰だか、祈ってみなさい」





   龍明小説3-12


 文ノ龍明率いる、道路に面した部屋の集会所に集う霊のお告げを受けやすい信者たちは、
「再臨主がやって来た!」「文先生は再臨のキリストです!」
と言って人々を勧誘し始めた。

 そうやって勧誘を受けた人が真偽をキリスト教会に尋ね、うわさが広がり、主流派キリスト教会からの反対が強くなった。


 ある時、憤慨した牧師が3人連れで、議論をふっかけに集会所にやって来た。

 最初に小柄な牧師が言った。
「あなたは、イエス・キリストの十字架が失敗だったと言っているらしいが、キリストが十字架の苦難を受けることは、すでに旧約時代、イザヤ書53章で預言されていることだ」

 龍明は答えて言った。
「神がマリヤに天使を遣わして、将来懐胎されるイエスが、生きておる間にユダヤ人の王となり、永久の王国を地上に建設することを預言された事実、それはルカ書1章に書いてある」

 イスラエル修道院の銀牧師がよく引用していた箇所だった。

 もう1人のひょろ長い牧師が進み出て言った。
「再臨のキリストは、君が言うように、この地で肉体を持って女の腹から生まれるのではない。ダニエル書7章に “見よ、人の子のような者が、天の雲に乗って来る” と書いてある」

 「もしイエスが、聖書の文字どおりに雲に乗って、天使長のラッパの音と共に、栄光の中に再臨するとするならば、このようなイエスを信奉しない人がいるだろうか?」
 龍明はしばらくためてから続けた。

 「しかるに、ルカ書17章には “彼はまず多くの苦しみを受け、またこの時代の人々に捨てられねばならない” と書いてある。なぜか? 彼は雲に乗って来られるのではないからである」

 北に来てから、ヒマに任せて、当時取った銀師の講義ノートと首っ引きになって聖書を読み込んだのが役に立つ。

 すると3人目の太ったのが勢い込んでこう言った。
「おまえが自分を再臨の主だと言っていると多くの人から苦情があった。それは本当か? おまえはイエス・キリストだとでも言うのか。とんでもないことだ!」

 龍明はしれっとして、
「黙示録3章に、もし目を覚ましていないなら、主は盗人のようにやって来る、と書いてある。私が誰であるか、帰ってよく祈ってみなさい」
 と常套句を投入した。


「祈って神に聞いてみなさい」
こう言われたら、筋金入りの唯物論者でもない限り、その場は一旦引き下がるしかない。

 その前に暗示を与えるのを忘れないから、暗示にかかりやすい人であったら、キリストの姿と龍明が重なるのを幻視したり、若い牧者(キリスト)であるなどどこからか声が聞こえたりで、それを信じるのは自己責任となる。

 だが多くのそうでない人はそうでない。そういう人は祈りが足りない人、神に答えてもらえなかった劣位の人となり、首をかしげながらもそれについては沈黙するしかない。

 「私が誰であるか、よく祈ってみなさい」普通の神経の人が使うには敷居が高いが、言った者勝ちの無責任言葉でもあった。

 体よくあしらわれた形となった牧師たちは、各自の教会に帰ってから大いに怒りが増し、ますます反発が大きくなっていった。


 ナ・チェソプも龍明や他の霊的な信者たちからこの言葉を何度も言われた1人だった。

 彼女は彼が語る言葉が真実かどうか、何度も何度も熱心に祈ったが、部屋を提供し半年以上間近に侍った末の違和感は容易に拭えるものではない。

 食べるのも忘れるくらい祈った後に、天から声が降ったわけではなかったが、それは虚偽だと判断した。

 そして妹と共にイスラエル修道院の銀白文師のもとに戻る決心をしたのだった。

 彼女らがそのことを伝える前に、龍明は言った。
 「ここは道路に近すぎて、礼拝の音が近所に漏れるので都合が悪い。手狭にもなったので近々引っ越そうと考えている」





参考資料/サイト

原理講論
第四章 メシヤの降臨とその再臨の目的
第六章 再  臨  論

https://www.tparents.org/Library/Unification/Books/Sm-Early/Chap06.htm

http://www5b.biglobe.ne.jp/~yi1800/akasi/045.html


金ウォンピル著「伝統の源流」
コメント欄3つ目に当該箇所の引用を載せました。



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コメント

詭弁です
初めましてお世話になります。

聖書でイエス様がこの世に来られる記述に関する預言は時系列でで言いますと初臨、空中再臨、地上再臨に関するものがあり、文鮮明はそれらの記述の中から都合の良いものを抜き出して詭弁を弄しているに過ぎません。

この程度の詭弁を論駁することができない牧師が信じられないです。
Re: 詭弁です
kimagure–orさん、
コメントありがとうございます。

この場面は、参考資料の原理講論 再臨論などの内容を、「三バカ大将」扮する牧師に擬人化して表しているようなものです。昭和のテレビ 三バカ大将、歳がバレる。

詭弁であることは承知していますが、創作場面、手抜きですみません。

それでも、牧師の道場破りに敗れて平壌で番が張れなくなったとは聞いたことがないので、文氏は少なくても訪ねて来た牧師に対向しその場を乗り切るくらいのものはあったはずです。

あまり上級牧師は訪ねて来なかったのかもしれないし、神学が根付かないという当時の朝鮮キリスト教の問題もあったかもしれません。そのへんは不明です。

次のコメント欄に根拠となる資料をアップします。

但し、龍明は自分から訪ねていくことはせず(できず)弟子にやらせたらしい(次回予定)
資料: 金ウォンピル著「伝統の源流」
参考資料に入れ忘れたので追加しておきます。
チョロい金ウォンピル著ではどうにもならないのかもしれませんが、当時正真正銘そこにいた証人です。話半分でどぞー。話2割程度かも?

http://mmutyu.web.fc2.com/malsm/dentouno-genryu/index.html

金ウォンピル著「伝統の源流」第二章より

《平壌の牧師たちは、その教会の中心幹部であり統一教会につながっているメンバーに対して、「私が今日、あなたの先生に会い、目の前で聖書の討論をして、その教会がどれくらい異端であるか、お前に見せてあげよう」と言って、先生を訪ねました。「それを見たらお前は必ずこの教会に帰ってくるようになるだろう」と念を押して。

 訪ねてきた牧師を先生は丁重に迎えられました。そして先生はその牧師が何を聞いてくるか御存じでしたから、牧師が話す前に、彼が話そうとするすべての問題についてお話ししてあげました。聖書を通して、ずーっと説明されますので、牧師は何も言うことができなくなりました。彼はただ、「本当に苦労していますね」という一言を残して去っていきました。そしてこの牧師によって、聖書で討論しては先生を負かすことはできないといううわさが徐々に流れていったのでした。そしてついに彼らは共産党の官憲に投書をしたのです。》


同第一章より

《お父さんは教会の中心者である牧師を訪ねて、自分の娘のことを話さざるを得ませんでした。そうしたらその牧師が若い先生を訪ねて、どれほど異端なのか、間違っているのかを目の前で証明して、娘さんを教会から離してくれるだろうと思い、相談することを心に決めたのでした。ところが、牧師は一人では先生に会って議論する自信がないと思ったのです。それで平壌中のいろいろな重要な教会の牧師と力を合わせて、先生を訪ねると決めたのでした。》
引用ここまで。

kimagure–orさんへ
昨日、「雲に乗って来るのではない」をカッコよく「空中再臨はない」と書きたいと、確認のため検索してみたら、再臨は、(携挙→)空中再臨→地上再臨と二段階でなされるとの説明があり、空中再臨という言葉は使わない方がいいとやめときました。

私も脱会後2、3年かプロテスタントだった時期もあったのですが(洗礼も受けた。その後シュタイナーにいったw)、再臨の二段階構造のことは知りませんでした。
もちろん食口の時も知りませんでしたが。

時間があって気が向いたら、3行から一段落ぐらいで、聖書で言われている再臨の段階を簡単に書いてもらえませんか?
原理講論の再臨論などにあるのはそれをゴチャゴチャにしたにすぎないと分かるように。ごく簡単に。
またはkimagureさんのブログで(詳しくでもなくても)書いていただければ、それをこちらで要約し簡単にしてコメント欄に載せてもいいですか。

暗在さんへ
了解いたしました。

実は正直言いますと携挙ネタは皆さんドン引きする話だと思いますのであまり積極的にはしたくないのですが(笑)、また拙ブログで簡単にまとめようと思います。
その際には暗在さんにもコメントにてお知らせさせていただきます。

ただ、文章で説明するよりも全米でベストセラーになった「レフトビハインド」という書籍を映画化したものがアマゾンプライムにご加入でしたら無料で視聴できますのでこちらの方を見ていただければわかり易いかもしれません。
追記です
私が尊敬する高原剛一郎氏という伝道者が携挙について説明している動画(音声のみ)がありますのでURLを添付しておきます、
https://www.youtube.com/watch?v=VUCFcpeMI8I

高原先生は企業や官庁や学校等で講演することもある方なので初めての方でもお話は面白いと思いますよ。
No title
kimagureさん、
ご紹介のURLや
http://www2.biglobe.ne.jp/~remnant/shumatsu04.htm
などを眺め、携挙や空中再臨について少し読んでみました。

>実は正直言いますと携挙ネタは皆さんドン引きする話だと思いますのであまり積極的にはしたくないのですが(笑)、

確かにそうかもしれませんね(笑
強烈な区別意識で本心が拘束されそうになった(笑
ですからあまり無理はなさらないでください。


空中再臨等のこと、簡単に小説で使えれば使いたいと思います。弟子が教会訪問しますんで。小ネタとして。



実家にいるので少し遅れます。


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